「幻影の館」顛末記本編その1
ACT.0 プレイ準備~前回からのつなぎ、およびスキルアップ
さて、舞台となる場所は前回と同じパラス村。今回の参加者はみんな「天馬の蹄亭」にお世話になっている冒険者たちなので、そこから物語は始まるわけなんだが…
…あ?スキルのレベルアップ?…ああ、前回の冒険によりちょっと経験点が残ってるんだよなあ。…んじゃ、セージ1追加。これで、シャーマン1+レンジャー1+バード1+シーフ1+セージ1。「器用貧乏…」とか誰かが言っているが、別に器用貧乏という自覚はないんだけどな。「いや、なんとなくやってみたらできちゃうタイプで、その後の努力が嫌いなんだろう。」ああ、DM、その通りその通り。俺は自分を高めるための努力を放棄しまくってここにいるのだ(いばれない)。
他にも、メディーヌがレンジャー技能を2まで伸ばしたようだ(うろ覚え)。フランの姉御は特に追加技能なし…というか、ソーサラーはその辺厳しいらしい。
それから、最近エスリンという女冒険者がこの宿にやってきた。傭兵という話だが、この村にそんな荒事を必要とする奴なんか…と思った途端にこの間の「毒物の闇取引」という話が脳裏に浮かんだので、黙っていることにした。人間がいる限り、そうそう世界は平和にはならないものらしい。難儀なこって。
世界中の人間がみんな俺みたいにぐうたらだったら…ああ、それはそれで争いが絶えないような気がするから不思議だ。たぶん、主に昼寝に最適な場所を争うんだろうがな。
ACT.1 マーシュの依頼に巻き込まれる
…あー…何で俺はここにいるんだ?
同じテーブルでは新参の女戦士(確か名前はエスリンとか)を囲んでメディーヌとフランが盛り上がっている。昼飯を食いに降りてきたところ、一緒のテーブルに座らされて黄色い声に囲まれての食事を余儀なくされてしまった。…まあ、逆らうほどでもないので黙って同じテーブルで食事をし、今はとりあえずハーブのカップを片手に3人の娘をほんのり観察中。
…黙ってれば美人で通ると思うんだ、3人とも。…なんというか、はっちゃけ続ける会話がとても残念だ。勘弁してくれ。
そろそろ部屋に逃げ帰る方法を(脳内で)模索しているところに、保安官のマーシュが入ってきた。彼の目当てはエルロックだったらしいが、あいにくここ2~3日姿を見ない。目の前の3人が話を促すと、村はずれの森の中にある旧館に、最近何者かの気配がするのだとか。「あ~、私よく行って遊ぶよ?調べるならまかせて!」メディーヌの一声で、この場にいる4人が廃屋だったはずのその館を調査し、何か問題があるなら報告または解決するということになった…っておい、俺もかよ。
「彼は行くとは…」エスリンが言いかけた。「だ~いじょうぶ!シュール君てああ見えて親切なんだよ!」と自信満々に断言する声がして、鼻から口から逆流しようとするハーブを飲み下している間に、俺の参加は決定していた。